コラム

NBCラジオ経済コラム(5月18日放送)「耶馬渓の土砂崩れの現場を見て」

2018年05月18日

4月下旬、大分県中津市の耶馬渓で4月11日に起きた、突然の土砂崩れの現場を見ました。余りの痛ましさに涙が流れ、6名の犠牲者の冥福を祈りました。今回の土砂崩れは大雨が原因でなく、早朝突然に起こったので、逃げる暇もなかったと、現地の方にお聞きしました。

 耶馬渓は、川に沿って集落が形成されていて、家の背後には山がそびえています。山の上の方は雑木林で、木の根がしっかり山肌に張っており、崩れていないのですが、その下の戦後、杉・檜を植林した部分に根が張っておらず、地下水が噴き出た際に、その土砂の塊が植林した木と一緒にごっそり落ちてきたようです。

 復旧活動も急峻な山肌の測量をしている段階で、重機が使える傾斜角度ではないので、数名の人間が危険な崖をよじ登って作業していました。

 災害復興は日本の大きな課題で、耶馬渓も、日本遺産に登録された景色の美しさとは裏腹に、熊本地震の際に、深耶馬渓(しんやばけい)の巨大な岩が観光客が多く訪れる街道の民家を押しつぶしたという話を、蕎麦屋のご主人からお聞きし、怖さを感じました。

 災害復興や災害の兆候観察に、人間はあまりにも微力で、今後は、無人の大型ドローンや無人で作業できるロボット重機・建設機が必要だと思いました。土砂崩れの測量調査はGPS・撮影機能を備えた大型ドローン、復興作業にはロボット建機が不可欠です。

 日田市に入る直前の杷木(はき)でも、昨年の洪水の跡がまだ生々しく残っていて、自然災害の恐ろしさを伝えていました。「災害は忘れたころにやってくる」

  • 【日時】
  • 2018年05月18日

菊森 淳文

理事長

菊森 淳文

きくもり あつふみ


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