コラム

NBCラジオ経済コラム(9月7日放送)「クルーズ船とIoTと~長崎と沖縄」

2018年09月25日

9月7日、人口が増加する沖縄県を訪問し、観光産業とIT産業の両方を産業の柱としてバランスよく成長させる、沖縄県の戦略が見えました。

まず訪れたのが、那覇港の管理組合で、国土交通省「みなとオアシスなは」の責任者でもあります。沖縄県でも長崎県同様、国際クルーズ船の寄港が増加していて、年間270隻くらいの寄港数があります。内訳は、50%が中国本土、45%が台湾、5%が香港からで、クルーズ客が程よく、国際通り付近で食事のために店先で列を成していたり、買い物客であふれているという現象が起きています。人気の店では、公設市場周辺のラーメン屋や郷土料理「ポーク卵おにぎり」の店など、午前11時前から長蛇の列となっていました。長崎市内では、国際クルーズ船を降りた観光客の観光・消費行動が、県外や免税店中心となっているので、長崎市中心街の観光施設や飲食店を回ってもらえる工夫が必要であると思いました。

次にお会いしたのが、沖縄ITイノベーション戦略センターのコンサルタントです。同センターは、故翁長前知事の肝いりで設置された機関で、ITイノベーションを各産業分野で応用し、実証事業や事業マッチングを行い、新ビジネス・新サービスの創出を目的にしています。例えば、AI・IoT、サイバーセキュリテイ、ツーリズムテック、フィンテック、ロボテイクス、シェアリングエコノミー、データドリブン・エコノミー等の技術を観光・製造・農業・金融・医療などの分野に活かすための事業です。具体的な応用事例としては、観光客向けの決済システム、離島との遠隔医療システム、IoT活用による環境制御型農業等があげられます。

長崎県でも、IoT/ロボット産業育成に向けて注力しており、産業の柱とするために、継続的な産業支援・産業形成ができる「プラットフォーム」を作ることが必要になってきます。

沖縄県は、インバウンド戦略によって、観光産業の急速な強化を図るとともに、観光の弱点(国際情勢・為替レートの影響を受けやすい)を回避できるよう、IT       産業による産業イノベーションを図ることにより、産業の付加価値化・生産性向上を図ろうとしていることが良くわかりました。

  • 【日時】
  • 2018年09月25日

菊森 淳文

理事長

菊森 淳文

きくもり あつふみ


那覇港クルーズターミナル~延伸が計画されている

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