Nagasaki Institute for Public Policy




























地域再生とまちづくり (長崎新聞「うず潮」6月号より)

ながさき地域政策研究所 常務理事・調査研究部長 菊森 淳文


 全国的に地域経済には行性が見られる中で、経済が停滞している地域を中心に、地域再生とまち作りに積極的に取り組むことの必要性が高まっています。地域再生とは、「経済的に困難な状況に直面している地域を、自助と自立の精神を持って、地域経済の活性化と地域雇用の創造を図り、持続可能な地域を作ることです。地域再生のためには、地域にある資源を有効に活用し、地域の基幹産業を再生させ、雇用対策を推進することが必要です。私は、5月中旬に西彼町と一緒に、「オランダ村再生計画」を内閣府地域再生本部に申請するために上京しました。オランダ村は地域再生に相応しい効果的な取り組みを進めていると考えたからです。
 かつての公共施設を再生させるには、@公共施設の運営方法を変える(民間委託・PFI・PPPなど)、A公共施設を他の目的に使用する(転用)、B公共施設をそのまま貸与する、などの方法がありますが、オランダ村の場合はBの形を取ることにより、公用財産の管理コストを下げ財政負担を小さくしながら、民間企業の活力を導入しようとしており、全国でも珍しい事例です。今後は地方公共団体に企画力が必要になるということを示しています。
 まち作りは住民にもっと身近ですが、目的は地域再生と同じです。放置すれば郊外の大型商業施設に顧客を奪われかねませんが、積極的に集客戦略を立てて実行すれば、来街者数や売上を増加させることも可能です。私は、3月に佐世保市商店街連合会、親和経済文化研究所等主催による三ヶ町・四ヶ町商店街活性化シンポジウムでコーデイネーターを勤めさせて頂きました。ここは全国でも最も成功している商店街の一つですが、それでも来街者数が減少しており、顧客層の高齢化が進んでいます。商店街もハード面を整備たりイベントを開催して終わる時代ではなく、「一店逸品運動」(商品によってお店の個性を明確に打ち出す運動)など継続性のある事業に地道に取り組むことが必要になっています。地域再生もまち作りも「攻撃は最大の防御」なのです。


菊森 淳文(きくもり あつふみ)
鞄本総合研究所調査部社会経済政策研究センター主席研究員
東京大学法学部卒業、三井住友銀行(現)入行
米国シカゴ大学経営大学院にてMBAを取得
元京都大学大学院・信州大学、現長崎県立大学非常勤講師(政策形成論)
金融・投資理論及び実務、財政・地方行政、経営学・経営戦略、
経営事例研究・経営コンサルテイング、中小企業論、
情報化・インターネット利用のビジネスモデル
「学習する会社のナレッジコラボレーション」ほか著書・論文多数
経済産業省「21世紀社会経済システム研究会」座長他政府委員を歴任
長崎県・大村市・横浜市及び日本経団連中小企業委員会の各委員を歴任
中小企業庁長官賞、清水晶記念マーケテイング論文賞受賞
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