Nagasaki Institute for Public Policy




























九州が自立的発展をするために(朝日新聞コラムつれづれエコノB)

ながさき地域政策研究所 常務理事・調査研究部長 菊森 淳文





  財団法人九州地域産業活性化センター主催の「九州・地域経営研究会」(筆者が座長)が二年目に入った。同研究会は、「九州の自立的発展に向けた地域ブロックのシステムづくり」をメインテーマとして九州各地の9人の現場感覚あふれる委員がアイデアを出し合い、新たな提案をしている。九州を活性化するためには、社会基盤整備や企業誘致等と並び、「地域マネジメントの仕組みづくり」が欠かせない。
 第一に、「企業的感覚を持った地域経営」である。地域経営は官民協働で企業経営感覚を持って行い、官は制度・仕組みを整備、実働は民間とNPOで行う。地域経営をやりやすくするために、税率の自由裁量や企業からの寄付金を増やすための税制見直しを提案している。また、地域マネジメント能力のあるリーダー人材の育成が急務で、若者だけでなく、U・Iターン者の活用や団塊世代の活用を提案している。
 第二に、「グローバルな視点による地域戦略の発想」である。グローバルな視点、長期的な視点による世界・アジアに貢献するために、例えば、九州に「世界の若者人材の学び舎」を開設し、人材が集い、交流し、学ぶ場を創ることを提案している。これは若者が次世代の世界・アジアに貢献し、いわば九州が「人材の揺籃」となるもので、併せて集客力向上、人材確保により地域活性化を目指すものである。
 第三に、「新たな牽引力としての多様な人材の活用」である。グローバルな経験や視点を持つ若者、強い想いと優れた感性を持つ女性など多彩なプレイヤーの活躍を促進し、行政でも民間企業でもない「社会的企業家」の創出を提案している。今後、環境、医療・福祉、教育、食・農業等の分野での人材の重要性が高まる。
 今後、これらの提案の具体化を目指すことになる。








菊森 淳文(きくもり あつふみ)
鞄本総合研究所調査部社会経済政策研究センター客員研究員
東京大学法学部卒業、三井住友銀行(現)入行
米国シカゴ大学経営大学院にてMBAを取得
元京都大学大学院・信州大学、現長崎県立大学非常勤講師(政策形成論)
金融・投資理論及び実務、財政・地方行政、経営学・経営戦略、
経営事例研究・経営コンサルテイング、中小企業論、
情報化・インターネット利用のビジネスモデル
「学習する会社のナレッジコラボレーション」ほか著書・論文多数
経済産業省「21世紀社会経済システム研究会」座長他政府委員を歴任
長崎県・大村市・横浜市及び日本経団連中小企業委員会の各委員を歴任
中小企業庁長官賞、清水晶記念マーケテイング論文賞受賞
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