| 中国との交流促進のために (長崎新聞「うず潮」5月号より) |
ながさき地域政策研究所 常務理事・調査研究部長 菊森 淳文
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先日、当財団は県商工労働部・長崎大学と共に企画し、ジャック・マー氏(アリババ・ドットコム会長兼CEO)の講演会を長崎大学で行いました。彼は世界最大の電子商取引サイトを運営し、国際ジャーナリズムに良く登場する世界的な実業家ですが、本人に会ったのは初めてでした。講演には、県内企業の経営者の他、大学生や県職員等が出席し、熱心な質疑応答が繰り広げられました。講演では、自分の生い立ちから同社を立ち上げ、経営して得られた教訓を中心に、中国や日本の将来についてもお話いただきました。懇親会でも、学生がマー氏を取り囲んで出発時刻まで議論する光景が見られました。企業経営者に求められるものは、先見性、度量、実行力、スピードであり、役員の9割が反対したら決断するというほど独自の判断力です。また、国についても、日本は高齢者が意思決定をするから既存の制度を打破できず、新しい価値を創造できない、日本の将来は渋谷の若者たちであると言うのです。中国と日本を対比すると、重視するものが、戦略と戦術、結果とプロセスと、全く異なっているとも言われました。私は、マー氏は新しい中国の行動する「賢人」=「知恵者」であると思います。
マー氏の例をあげるまでも無く、中国は成長を続ける世界最大の国です。四月下旬に私は長崎・佐世保の水産関係者と共に上海に行きました。具体的な商品をもって行き、買い手のニーズを確認し、流通経路を確立するためです。中国の日本人や一部の中国人は、レベルの高い商品を求めており、適切な商品が日本から輸出できれば、マーケテイング面の工夫によって上海で十分に販売できることが分かりました。マー氏が言うように、人間は失敗からしか学べないのですから、最初はリスクを小さくしても、早く着手して、長崎県が他県に先んじて先行事例を早く作ることが必要だと痛感しました。
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菊森 淳文(きくもり あつふみ)
鞄本総合研究所調査部社会経済政策研究センター主席研究員
東京大学法学部卒業、三井住友銀行(現)入行
米国シカゴ大学経営大学院にてMBAを取得
元京都大学大学院・信州大学、現長崎県立大学非常勤講師(政策形成論)
金融・投資理論及び実務、財政・地方行政、経営学・経営戦略、
経営事例研究・経営コンサルテイング、中小企業論、
情報化・インターネット利用のビジネスモデル
「学習する会社のナレッジコラボレーション」ほか著書・論文多数
経済産業省「21世紀社会経済システム研究会」座長他政府委員を歴任
長崎県・大村市・横浜市及び日本経団連中小企業委員会の各委員を歴任
中小企業庁長官賞、清水晶記念マーケテイング論文賞受賞 |
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